ちいさなちいさな王様/アクセル・ハッケ(那須田淳/木本栄 共訳) [時々読書]
何とも不思議なお話でした。
挿絵もところどころあるのですが、むしろ絵画です。
奥行きと質感のある絵に、妙に惹かれます。
決して可愛いかんじの王様ではないのですが(トップカバーの絵の通り)、
読み進めると、妙に可愛く思えてくるから不思議です。
完全に中年を超えたオッサンなのに(笑)
尊大で横柄なようで、実はとってもハートフルでお茶目な王様です。
親指王様です、はい。
ストーリーとしては、「ニワトリが先か、卵が先か」状態です。
始めは小さくて、成長するごとに大きくなる現実の人たち。
一方王様は、始めから大きくて、成長するごとに段々と小さくなって、
人生の最後は見えなくなって消えてしまいます。
大きくなる事で、蓄えるものと、
小さくなる事で、見えてくるものがあるんだな、と思いながら読めます。
果たしてどちらが幸せなのか?
それは人それぞれの感じ方次第なのだという事みたいです。
2010-09-07 00:00
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