ガラスの天使/スーザン・ヒル(水の水生 訳) [時々読書]
ハードカバーの小さな短編でした。
ところどころ、版画の挿絵が挟まれていて、各章ごとのデザインがちょっと素敵な本でした。
時代背景は、第二次世界大戦直後のイギリスが舞台で、
父親を戦争でなくした少女と、その母親の、あるクリスマス前の日常が物語になっています。
貧乏に直面して、苦労の多い生活を、まだ小さな主人公の視点から見ています。
何かのきっかけさえあれば、
それが明日の生活に直結するような緊迫感を伴っていれば余計に、
人は僅か数日のうちに、驚く程成長します。
今までの特に精神面での親子関係が、そっくりひっくり返ってしまうほどです。
この本は、現実的な解決や、ハッピーエンドには言及していません。
ただあるのは、何の変哲も無いささやかな明日への希望だけなのです。
2010-09-08 00:00
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